2025年7月30日(水)、長野県松本市にある本会加盟校「学校法人未来学舎 信州松本動物専門学校」にて、ペット災害危機管理士(R)資格認定講座4・3級を開催しました。
本講座は、本講座は通常の通学認定講座とは異なり、学生の資格取得のための講義として実施された特別授業です。
テキストおよびスライドを活用したスタイルで、講義と演習を交えて展開されました。
同校の「動物看護師学科」および「ペットライフケア学科」の学生を対象とし、受講生は合計51名。
教室を2つに分けて行われ、統括責任者の鈴木清隆講師と、一般社団法人全日本動物専門教育協会の栁澤公太教師の2名体制で実施しました。


【4級講座】— 自助・準備の基礎を学ぶ
午前9時30分より4級講座を開始。ペットとの暮らしのなかで必要な「自助」の考え方を中心に、日頃からの備えや行動の大切さ、災害に対する心構えなどについて、スライドとテキストを用いて学びました。
受講前は防災に関してほとんど意識がなかったという学生も多く、最初は不安げな様子も見られましたが、講座が進むにつれ徐々に関心を高め、真剣な表情でメモを取る姿が印象的でした。
驚いたことに、気象庁の津波警報レベルに関する解説をしている中、実際にカムチャツカ半島でマグニチュード8.7の地震が発生し、北海道から和歌山までの広範囲に津波警報が発令されたという速報が入りました。
「海なし県」である長野県松本市でも、東日本大震災を想起させるこの警報を通じて、災害は決して遠い話ではなく、「自分ごと」として捉えるきっかけになったのではないでしょうか。
このように、災害は“いつどこで起きるかわからない”という前提のもとで、災害イマジネーションと備えの重要性を共有しました。
4級終了後にはグループワークも行われ、学生たちは積極的に意見を出し合い、災害における準備や判断の重要性について理解を深めました。
【3級講座】— 災害時の避難行動と共助の視点
4級講座に続き3級講座を実施。ここでは災害発生後の「避難行動」や「共助」について学びました。避難所における生活やペット同行避難のルール、ハザードマップを活用したリスクの把握と行動判断など、災害時の対応力を高める内容が中心です。
講座終了時に「今後、防災意識を持って生活したいと思いますか?」と問いかけたところ、ほぼ全員が「はい」と答え、今後の意識向上に前向きな姿勢を見せてくれました。
ある学生は、ノートにびっしりと講座の要点を記録しながら、「とても勉強になりました。次は2級を目指したいです!」と語ってくれました。
その言葉は講師一同にとっても大きな励みとなり、感動的なひとときとなりました。
本講座を通じて、学生たちの中に確かな防災の種が蒔かれたことを実感しています。今後も彼らが「ペットとともに生きるプロ」として、防災意識を持ち続けてくれることを心から願っています。

学校関係者の皆様へ
災害時に人とペットの安全を守るため、一般社団法人全日本動物専門教育協会公認「ペット災害危機管理士」資格を含むペット防災教育の導入が不可欠です。
具体的な知識とスキルを身につけることで、災害時の混乱を防ぎ、地域の防災力と安心を高めます。
産官学連携の新しい取り組みとしても期待され、住民や保護者からの信頼向上にもつながります。
ペット同行避難訓練や防災イベントへのペット災害危機管理士(R)講師の派遣まで、幅広く対応しています。お気軽にお問い合せフォームよりご相談ください。